子供のホロスコープ 水星-海王星のハードアスペクト

子供のチャートで海王星が太陽、月、水星、ASC等と関わると
優しいけれど自己主張が弱い子になりやすく、親は歯がゆい思いをしがちです。
特徴としては
①強い子に振り回される。
②犠牲的な立場に甘んじる。我慢する。
③優柔不断。どう振舞っていいかわからず意思がないように見られる。
④強い子と対等には戦えない、勝てないという思い込み。
⑤意地悪をされたり仲間はずれにされても忘れる。あるいは許す。
 なので痛い目に遭っても、なかなか懲りることができない。
親としては、子供の海王星のあるハウスが司る分野に注目する。
(そこが才能の宝庫でもあり、ウィークポイントでもある)
子供が幻想、妄想の世界に引きこもってしまうことを避けるために
現実的に対処する力が育つよう適切にサポートすること、
不安視、問題視せず、応援する。長い目で見守る、ということが肝心です。
海王星タイプはいじめられがちな傾向があるのですが、
内面的にはいじめる子よりもずっとタフで芯が強い子であることが多いです。
本質は強いということ、自分の心と身体を尊重することを思い出させてあげることが
大切です。それにはその子を愛しているということ、その子が息子(娘)であることを誇りに思っていること、
いつでも味方であり、力になってあげられることを言葉でも心の中でも常に伝えると良いです。
そうすればその子は相変わらず弱虫で相手に負けることが多いとしても、
少なくとも卑怯な真似、姑息な手段はとらない、正々堂々とした子供になります。
弱いことは悪いことではありません。
しかしそのことによって自尊心をなくし、
卑屈になったり、ずるい真似をするようになってしまうことが問題なのです。
サンプルとして水星-海王星の90度を取り上げます。
水星ー海王星のハードアスペクトを持つ子供が必ずしもうそをついたり、
万引きする癖があるとは限りませんが、しかし良いにつけ悪いにつけ友達や環境の影響を
強く受けてしまう傾向があります。
うそつき、良くない友達の使いっぱしり、万引き。
三拍子そろってしまうケースもあります。
ren.jpg
チャートの男の子、Aくんは嘘をついてしまう癖があります。
その子のママが言うには、きっかけとなる出来事があったそうです。
五才だったある日、幼稚園で持ってくるのを禁止されているポケモンシールを
Aくんは家から持ってきてしまいました。
先生に注意されたとき、Aくんは「家から持ってきたんじゃない、友達にもらったの」
とっさに嘘をつきました。
小さな嘘を見逃すと良くない、と先生は思ったのでしょう。
Aくんの手を引いて全園児(100人くらい)に一人一人訊いて回ったのだそうです。
Aくんは途中、何度も嘘をついていたと打ち明けたかったけれど
途中で頭が真っ白になって何も考えられなくなったそうです。
「必ず誰からもらったかつきとめてください」と
先生から自宅に電話があり、
帰宅してからはママがAくんを問い詰め、近所のお友達に電話して回ることに。
Aくんはその日の終わりにやっと白状し、翌日先生にそのことを伝えると
「そんなことは最初からわかっていました」との答え。
AくんのママはAくんに裏切られた思いでいっぱいになってしまい、
ママいわく、Aくんを<シバボッコ(叩いたり蹴ったり)>にしてしまいました。
先生は「嘘をつくことはいけないこと、割りにあわないこと」と教えたかったのかもしれません。
けれど、Aくん向きではなかったと思います。
Aくんは一度ついた嘘はなんとしてもつき通さなければ、殺されても文句はいえないということを
学んだのでした。
それからもAくんはたびたび嘘をつき、その嘘でお友達やお友達のママとトラブルになることも。
小学生になってからは「うそつきA」というありがたくない呼び名をつけられてしまいました。
Aくんのママは見え透いた嘘を必死になってつく我が子が情けなく、
「このままだとそのうちにここへ行くことなるよ」と
何度も少年院の画像を見せて、言い聞かせました。
AくんのママもAくんを転校させたい、それには引越しをしなければ・・・と
精神的に追い詰められていました。
水星ー海王星のハードアスペクトを持つ子供は夢と現実の区別が曖昧で、
恐怖心から最初に事実と違うことを言ってしまうことが多いのです。
その後、なんとか最初の嘘とつじつまを合わせようと
空想を織り込んで、話を作ってしまいます。実際、ストーリーテラーの資質を持っているのです。
そしてその嘘を現実へ変化させられる気になってしまいます。
理解しておきたいのは、彼らの嘘は殺されないためのもの。子供ながら命がけで嘘をついていることです。
「<怒らないから本当のことを言って>といって白状させた後、体罰してる?」と訊くと
答えはYesでした。
Aくんはママが窓とカーテンを閉めるだけで
いつもビクッと身体を硬くするので、ママもさすがにマズイなと感じていました。
シバボッコの前、ママは必ず窓とカーテンを閉めるのです。
「悪いことをしたら叱らなければならない。けれど、正直に白状したということに
免じて、体罰はなしにしてあげて。Aくんの良心に意識を向けて」とアドバイスしました。
その後、
「ママ、僕の目を見て。これが嘘言ってる目?僕を信じて。絶対にやってないから!」と
ママに熱弁をふるって嘘をついているAくんを見ました。
ママ以外の人はAくんの嘘はわかっています。
小さい子のお菓子をとろうとしたか否かといったしょうもないレベルだったのですが。
一つ嘘をついたら次から次へと新たな嘘をつき続けなければならない。
そのエネルギーの無駄に、気付いてくれる日が子供のうちにくることを願っています。
事実と嘘を混同させないこと、犯人探しで追い詰めないこと、
体罰は強い感受性を持つ心を現実逃避させ、空白にしてしまうだけどいうこと、
話術や文章、創作関連でずば抜けたセンスを持っている場合が多いので、
その分野の才能を発揮できるような環境づくりをすること。
問題の多い海王星も、音楽、絵画、文筆など枠を定めてやれば創造的な表現能力として開花します。

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コメント

コメント一覧 (10件)

  • こんばんは、いつもたいへん楽しく拝見させていただいております。
    私のチャートにも(私は子供ではありませんが)表題のハードアスペクトがあります。2と5に該当してますが、1と3と4はまるで真反対の性質です。が、真反対というのはこれに反応した結果の行動なのかもしれません。
    占星術とは離れた話になってはいけないのですが、例のA君の話はすごい話ですね。<シバボッコ>ですか。自分はどちらかというと体罰肯定派に属していますが、言葉といい行動といいこれはどうなんでしょう。といいつつ、子育てをまもなく終える自分にあてはめてみると身につまされる話ではあります。

  • 子どもの発達上、うそは大事みたいですよ。
    たてまえということを覚えるそうです
    あとは、嘘も方便とかそういう大事な時期なのだとか。
    今回、この先生の園児に聞いたやり方ははっきりいって、
    子どもが追い詰められてかわいそうだなと思いました。
    子どもの存在を追い詰めてます。5歳児にやるやり方じゃない。
    そしてお母さんも叩いちゃだめだよーー!
    嘘をついちゃだめじゃなくて、子どもの気持ちを代弁してあげないと。それだけで、子どもは自分の感情や気持ちに折り合いを付けて
    成長していく。いつまでたってもお母さんは子どもの感情がわかっていないし、そういう声がけができてないと思う。
    そこからひずみができると思う。
    子どもが友達がくれたと話をしても、優しく諭すように
    ポケモンのシールが大好きで、幼稚園に持って行きたかったんだねって言ってあげれば良かっただけの話。
    持ってきたかったかもしれないけど、幼稚園ではみんながうらやましがるし、欲しいって言う子も出るから、ここでは持ってくるのをやめてね。って持ってきてはいけない理由をちゃんと伝えれば良いだけ。
    それだけで子どもは分かる。自分がこれからどうしたらいいかを自分で考えることができる。
    小さい子のお菓子をとったのなら、お菓子が食べたかったんだね。
    と声かけをして、お菓子が食べたかったらお母さんに伝えてね。って一言言えば良いだけ。
    お母さんの対応も子どもの気持ちにそってない
    もっと子どもの気持ちに寄り添って欲しいと思う。
    子どもへの愛情が感じられない。
    追い詰められた子どもの辛い気持ちをお母さんがまったく分かってなくて、子どもがかわいそうになった。
    しかも少年院の写真まで見せるなんて、ひどすぎる!!!
    こんなに子どもの気持ちがわかってくれない親なら、私だったらまじでぐれてやろうかなと思うよ・・・。

  • ☆ぴょんさん、コメントありがとうございます!
    男の子の不注意優勢型のごんたくれ(やんちゃ坊主)の
    お母さんってホント大変みたいです。
    それに、
    「何も考えていない」「これだけ言っても理解していない」
    というように見えるらしく、思い知らせるために体罰してしまう。
    Aくんのママもシバボッコがエスカレートしていくことに悩んでいて
    何度も相談窓口に電話していました。
    子供の海王星は親のストレスを敏感にキャッチして
    はけ口となるような行動をしてしまうようです。
    AくんのN太陽、N水星にP月がオポになったとき、
    ママの乙女座N月にも土星が近づき、悩みが深いときでした。
    Aくんのママは月が重くて、火星、金星が楽しげ。
    家庭や子供から少し離れることを薦めました。
    ママがAくんの学校関連やママ友達と少し距離をおき、
    ママ自身が好きなことをする時間、自分を磨く時間、心をケアする時間をとるとAくんも目に見えて落ち着きましたよ。

  • ☆ぬおさん、コメントありがとうございます!
    子供をきちんと管理することが愛情、と思っている
    母親はけっこう多いと思います。
    それは、正しい、間違っていないとも思います。
    ただお母さんの暖かく見守る目が厳しい管理の目になると
    子供は愛情を感じにくくなるのかもしれません。
    子供は自分の作品、子供の評価は自分への評価、と
    感じていると、なんとか子供をコントロールしようとして
    親も子も苦しくなってしまいますよね。
    少年院の写真は逆効果だと、私も伝えました。
    本当にそこへ行くような流れになってしまいます。
    お友達のものを盗った、盗らないという問題が持ち上がり、
    以前からお店のものを持ち出すということも何度かあり、
    「きちんとしつけなきゃ!」と思いつめていました。
    母親へのケア、サポートが大事だと感じました。
    子供の気持ちを代弁してあげる。これは大事ですよね。
    代弁してあげることで胸のつかえがとれるというか。
    これは大人にとっても重要だと思いました。

  • リマーナすずさま、こんばんは。お返事ありがとうございました。A君は落ち着いたということですが、その後うそつきはなおったのでしょうか。お母様もうまくやっていらっしゃるのでしょうか。ハードアスペクトを持っているので、そうした境遇に置かれやすいんでしょうかね。なんにせよ、A君の幸せを願ってやみません。
    前回のワンちゃんの話といい、なんだか占星術と外れたコメントばかりしているようでごめんなさい。
    ところでこのブログにはぴょん様がすでにいらっしゃるようですが、(別)を付けるだけでは紛らわしいでしょうか。何か名前考えたほうがいいですかね。

  • ☆ぴょん(別)さま、コメントありがとうございます!
    Aくんは、
    放課後、いじめられたり
    淋しい思いをしないようにという配慮から
    習い事を二つ増やました。
    学校以外の場に居場所を作ることが
    良かったようです。虚言癖は相変わらずなのですが、
    それが原因でお友達と深刻なトラブルになるという問題は
    その後はないようです。交通事故に遭うなど
    不注意からくる怪我はあるようですが。
    お名前ですが、ぴょん(別)さんでわかりますので
    大丈夫ですよ☆

  • 息子も海王星ー水星が90度です。
    ついでに火星とも90度でタイトに海王星(水瓶座29)ー火星がオポジションです。
    火星はベスタと合、月と海王星とキローンも合なので、ちょっとタイプは違うかもしれませんが、本当に上手に嘘をつきます。傷付いてる人のフォローが上手で、息子も傷ついてるように思います。
    幼稚園では、作ってるブロック作品を壊されたり奪われたりするようですが、お友達も一緒に作って楽しめるようになって欲しいです。
    ただblogを拝読し、5歳児には求めすぎかもしれないと思いました。
    マリーナすずさんのblogは息子が引き合わせてくれたように感じています。
    占星術から離れようとすると引き合わせて貰えるようです。

  • ☆いすずさん、コメントありがとうございます
    お返事が遅くなってすみませんでした。
    息子さんは海王星がとても優勢なのですね。
    水瓶座の海王星に月が関わっている子どもを持つ
    お母さんのご相談はいくつか受けたことがあります。
    誤解されやすい子のようです。問題視するより
    独特の風変わりな個性を認めてあげられると良いですね。
    実際、アイデアが豊富で頭の良い人が多いですよ。
    ブログのサンプルのAくんですが、
    今ではすっかり落ち着いていて、成績も優秀です。

  • このA君の幼稚園の先生は、教育者として失格です。
    この先生のやったことは『虐待』です。
    幼稚園の先生は生徒に対して『虐待』することが許可されているんですか?
    それとも他の生徒に見せるための『見せしめ』としてA君を生贄にしたということですか?
    それに対する許可を親から得たのでしょうか。
    日頃の自身のストレス発散にちょうどいいサンドバッグが見つかった、か、
    もしくは自身を神か何かのように勘違いした恐怖政治の独裁者気取り、にしか見えません。
    大勢の観衆の前での処罰は『いじめ』です。
    それによって人間性すら破壊されます。
    この先生は未来の犯罪者でも創造するつもりなんでしょうか。
    一つでも間違いを犯せば、幼児であろうと『絞首台』への階段を歩かせる、幼稚園児がこんな過酷な局面に置かれているとは…驚きです。
    『絞首台』なんて大げさな、と思われるでしょうが、幼児にしてみればそういうレベルの状況ですよ。
    4~5歳の純粋な子が、先生という『自分に愛情の欠片も無い大人』に『絶対服従』を毎日8時間強いられてるとは…過酷な強制労働キャンプの無力な奴隷たちのようにしか見えませんね。
    しかもそのお母さんは、先生の目論見通り虐待親になってるじゃありませんか。
    幼稚園で教える内容なんて親でも教えられます。
    その子に愛情のある親自身が教えれば十分ではないですか?
    同じ『怒られる』でも、憎しみで怒るのと愛情で怒るのは雲泥の差で、子供にはわかるものです。
    子供が24時間親を必要とする期間なんて一生の内の数年です。
    その期間は親子の絆を深め強める貴重な時間です。
    親子の関係は一生ものです。
    幼稚園…本当に必要な機関なんでしょうか?
    親の目の届かない『無法地帯』にしか見えません。
    子は宝なんですよ。

  • ☆みみさん、コメントありがとうございます!
    この記事は6年前に書いたものですが
    今、読み返してもこのAくんの幼稚園の先生は
    ひどいですよね・・・
    ただ、素晴らしい先生もたくさんいらっしゃいます。
    それに幼稚園や保育園は友だちもできますしね。
    良い面もたくさんあると思います。
    Aくんの近況を少し。
    Aくんのママが疲れてしまったので
    パパが積極的にAくんと関わるように。
    パパと一緒にある競技に打ち込むようになり
    全国大会で入賞するレベルになりました。
    その後、勉強にも一生懸命取り組み、
    進学校に合格しました。
    海王星の効いた子どもは良いイメージを持つことができれば
    劇的に変化しますよね。

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